Posted on: 2019年7月29日 Posted by: kepro-keio Comments: 0

みなさんこんにちは!
「留学を通して学ぶ姿勢が変わった」と語る大倉さんの留学はどのようなものだったのでしょうか…

プロフィール

法学部政治学科2年次にカリフォルニア大学ロサンゼルス校(以下、UCLA)に交換留学をして、国際政治を学ぶ。
大学卒業後、テレビ朝日にて勤務。
その後、問題解決を「実行する」立場に身を置きたいという理由から、ハーバード大学ケネディスクールへ留学。
現在はMercy Corpsというアメリカの国際NGOの一員として働いている。


 

詳しい経歴

2011年に法学部政治学科を卒業し、テレビ朝日で報道番組のディレクターや記者として働きました。入社した年に東日本大震災が発生したこともあり、被災地で取材をする機会が多くありました。被災地に暮らす方々や政策決定者とお話しする中で、防災の取り組み方次第で、被害やその後の復興に大きな違いが出ることを体感し、防災や災害復興に興味を持ちました。プライベートでも、東北の被災地や台風ハイアン後のフィリピンでボランティアをおこない、問題を「伝える」のではなく、「解決する」立場に身を置きたいと考えるようになり、ハーバード大学ケネディスクールへの留学を決意しました。ハーバードでは、UNICEFのネパール事務所で働く経験もするなど、防災という分野における国際機関の役割について理解を深めました。現在は、アメリカの国際NGOであるMercy Corpsの一員として、ネパール・バングラデシュ・インドネシアの気候変動や防災に関するプロジェクトの統括を行っています。

交換留学を目指したきっかけ

交換留学を考えたきっかけはありますか?

アメリカに住んだ経験があったため、高校生の頃から漠然と「将来アメリカに戻りたい」という気持ちを持っていました。就職活動など将来のことを考慮して、大学二年生から交換留学に行くことに決めました。国際政治を学びたいと思い、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(以下、UCLA)に留学しました。

留学時の過ごし方


初めて学生寮で暮らす経験もしました(写真はRieber Terraceという住んでいた寮)。

〜授業について〜

留学先では、どんなことを学びましたか?

中東情勢に関する授業は、特に印象に残っています。自分が教科書や論文で習ってきたような内容を、イスラエルやパレスチナ出身のクラスメートが実体験として語っていることが非常に新鮮でした。世界的にニュースになっている複雑な問題について、クラスメイト、教授、ゲスト講演者などから、当事者目線として意見を聞く機会が、たくさんありました。そのような環境で学べるということが、非常に魅力的でした。

留学生活の序盤では、ディスカッションをする際に、適切なタイミングで上手に意見を伝えることが難しかったです。特に、これまで自分が慶應で受けていた授業は、先生の話を聞いてノートをとることが中心だったので、慣れるのに時間はかかりました。何を言うかだけでなく、言い方や意見を伝えるタイミングによって、他の人の受け止め方が変わるということも学びました。

〜課外活動について〜

授業以外では、どのような活動を行いましたか?

課外活動では、アメリカ人の友人が所属していた民主党の学生グループの選挙活動に参加したことが印象に残っています。民主党と共和党が互角だったネバダ州で選挙活動を行い、自分にとってあまり身近ではなかった政治に参加するという貴重な経験をしました。UCLAでは、大学生が選挙活動に参加するなど、若い人たちが政治を自分の問題として捉えて、希望をもって活動していて、日本で体感していた政治との距離が随分異なり、衝撃を受けました。オバマ氏が初めてのアフリカ系アメリカ人の大統領として当選した瞬間は、とても嬉しかったです。

平日は本当に夜遅くまで友人たちと勉強をし、週末は思いっきり遊ぶという、究極の文武両道を経験しました!
大学主催のヨセミテ国立公園へのキャンピング・ツアーに参加したのもいい思い出です

留学のその後…

〜留学から得たもの〜

留学をして、どのような部分で影響を受けたと感じますか?

留学を通して、「学ぶ」ことに対する姿勢が変わったと思います。

まず、自分の考えを構築し、論理的に他者に伝えることの重要性を体感しました。UCLAでは著名な政治学者から一対一で質問を投げかけられたり、チュートリアルでディスカッションをする機会が多くあります。このような授業を通して、自分なりの意見を持ち、それを論理的に伝えることが非常に重要だということを知りました。しっかりと議論されている内容に耳を傾けつつも、いかに新たな視点を提供できるか、その場で考えて、適切に貢献するというのは、社会に出ても大切なスキルだと思います。UCLAで養った力は、特に多様なバックグラウンドの人と一緒に仕事をするときに役立っています。

また、自分に与えられた「学ぶ機会」と「自由」を、決して無駄にしてはならないという気持ちが強まりました。UCLAは州立大学であるため、カリフォルニア州の出身者であれば、学費は私立大学の5分の1です。クラスでもずば抜けて優秀で成績もよかった友人は、親は保険に加入できていないため、病気になったらどうすればいいのか分からないと話していました。ハーバードやイエール大学に受かっていたけれど、高額な学費や生活費を払えず、またシングルマザーである母親に負担をかけたくないと、UCLAを選んだ同級生もいました。自分の狭い世界での生き方や在り方しか知らなかった私は、決して自分が今いる場所は、自身の努力の結果ではなく、与えられた機会のおかげだと、何度も気づかされました。「学ぶ」ことは決して全員が享受できるわけではなく、とても恵まれていることだと感じる瞬間は多かったです。。

UCLAでの経験から、自分のコンフォートゾーンから抜け出し、異なるバックグラウンドを持つ人と過ごせる環境に今後の人生でも身をおきたいと考えるようになりました。そのため、私にとって大学院に進学し、海外で働くという決断は極めて自然なものでした。

中東情勢についての最後の授業の際、トルコとイギリスからの留学生と撮った写真。

〜今だから分かる交換留学のメリット〜

振り返ってみて、留学のよさとはなんだと思いますか?

交換留学を通じて、慶應ではできなかったであろう貴重な経験を積むことができたと思っています。そのため、留学に行って本当によかったです。

漫然と過ごしてしていた日本での大学生活から抜け出し、1年間という限られた時間を海外の大学で過ごすことにより、自分が何に興味を持っているのかを考えるための貴重な時間を得ることができました。

また、交換留学を通して自分とは異なる価値観やバックグラウンドを持つ人々と関わることができたのも、大きな財産です。私の現在の仕事のチームにはインドネシア、バングラデシュ、ネパール、アメリカ、イギリスなどの様々な国々出身のメンバーがいます。このようなチームをまとめるには、相手の立場で物事を理解し、自分で責任を持って決断をする必要があります。これは非常に難しいことだと思います。交換留学では、自分とは異なる価値観を持つ人と出会う機会が豊富にあり、グローバルな組織でリーダーシップを発揮するための第一歩として、非常に良い経験になると思います。


UCLAはスポーツ校でもあるので、アメフト、バスケ、テニス等たくさんの試合の観戦をしました
(右下にいらっしゃるのが大倉さん)

塾生へのメッセージ

今は今しかない。大学にいる時間ほど自由な期間はないから、その時間を最大限楽しんでください。交換留学に興味はあるけれど、決断をすることに対して迷いがあるくらいなら、留学した方がいいと個人的に思います。留学したことが、今の自分に大きく影響をしていると思うことは10年たった今でも、感じることが多々あります。交換留学をしていなかったから、卒業後、アメリカの大学院を受験する勇気はなかったと思います。留学をして得られるものは一生物。異なる環境に身を置くことは、自分と向き合い、価値観や考え方を改めて考える、自分への投資です。ぜひ一歩を踏み出してみてください!