Posted on: 2019年9月29日 Posted by: kepro-keio Comments: 0

みなさんこんにちは!
Storiesの第4号は宇佐美さんです。
「留学は人生の投資」と語る宇佐美さんの留学体験をインタビューしてきました!!

プロフィール

1999年法学部政治学科入学。在学中の2003年にオーストラリア・メルボルン大学に1年間交換留学。2005年卒業、伊藤忠商事に入社。
前半7年間は物流、後半7年は金融関連ビジネスに従事。その間、中国に計4年駐在。上海の物流会社、深センの消費者金融会社に出向。現在は日本とインドネシアのクラウドファンディングの業務を担当。

寮でサプライズでやってもらった誕生日会

 

語学コンプレックスと一冊の本との
出会いから目指した交換留学

交換留学を考えたきっかけはありますか?

幼少期に父の仕事の都合で中東のヨルダンに住んでいました。当時、姉兄は小学生で学びが早く、英語が堪能になって帰国。一方で、自分だけ英語を身に着ける前に帰国。高校、大学の英語はいつも平均点以下の苦手科目。次第に苦手な英語はコンプレックスとなりました。

英語は苦手にも関わらず、自分の理想は英語ができること。塾高から大学に進学時、卒業までに留学したいという目標を持っていました。しかし、TOEICは塾高出身者では時々いる300点台。目標達成にはとても高い壁が立ちはだかっていました。

大学3年、就職活動も始まる秋に差し掛かったある日、たまたま立ち寄った自由が丘の本屋で『TOEICテスト900点・TOEFLテスト250点への王道』を手に取りました。その内容は、英語をどのようにして勉強するかというもので、自分にとっては目から鱗でした。この本の内容を実践している英語学校、プレゼンスに通い始めました。プレゼンスの講義開始後に行った目標設定の時、プレゼンスの先生から強く言われたのは、「今ある選択肢の中で最も困難な選択肢を選ぶこと」でした。

当時考えられた選択肢は、「語学留学」「私費留学」それから「交換留学」でした。既に欧米の大学は締切が過ぎており、次は2月募集のオーストラリアの3校でした。その中で最も募集条件が厳しかったのがメルボルン大学であり、TOEFL 233点(※)が必要でした。そんな経緯もあり、就職活動をやめてメルボルン大学交換留学という目標を掲げました。

就職活動という選択肢を捨て、まさに背水の陣。周りの就職活動が徐々に本格化する中、たまたま三田キャンパスですれ違った塾高時代の友人に「就職活動を止めて、留学に向けた勉強をするなんて逃げの発想だ」と言われたこともありました。そんな一部の冷たい発言も全てエネルギーに変えて、無事、メルボルン大学に必要だったTOEFL233点に到達した時の達成感は最高でした。

交換留学を実現するまでのエネルギーの源は「語学コンプレックスを克服したい」というもの。もともと英語が得意だったら交換留学も目指していなかったと思います。

※目安:TOEFL iBT 90相当

留学先をどう決めましたか?

当時交換留学の募集は2月と9月。留学を決意したのが秋頃で既に9月募集のアメリカの選択肢はありませんでした。次の募集が2月でその中にオーストラリアがありました。そうして、TOEIC300点レベルの自分に残された時間が半年弱と決まりました。

オーストラリアには当時3つの選択肢がありましたが、先ほども触れた最も困難な選択肢ということでメルボルン大学を第一志望に設定しました。中学時代に家族旅行でメルボルンに旅行し当時の印象が良かったこと。親も9.11のテロ事件が起きた翌年だったこともあり、アメリカ以外という選択肢を後押ししてくれました。留学中にも親がメルボルンに遊びに来てくれましたが、親の理解を得た行き先というのも大事なことだと思います。

振り返ってみるとメルボルン大学という選択をして良かったと思っています。特に、メルボルン大学は(帰国後に知りましたが)世界の大学ランキングでも上位校で、東南アジアの富裕層の子女が多く留学しています。そのようなアジアの人々と出会えるのも素晴らしい点だと思っています。2003年にメルボルンで出会ったインドネシア人の友人とは、今でもジャカルタ出張時に食事に行ったりもしますし、インドネシアのビジネスに関するアドバイスをもらったりもします。それ以外にもカンボジア、マレーシア、ブルネイの政治や経済をこれから担うことになるだろう人たちと、20歳前後で仲間になれたのはかけがえのない財産です。私見ですが、アメリカの準一流、二流の大学に行くよりもオーストラリアの一流大学に行くほうが良いと思います。

オーストラリアでトップクラスのメルボルン大学と、日本でトップクラスの慶應義塾大学の2校が交換留学制度を導入しているため、メルボルン大学に留学できました。そう考えると、慶應義塾大学の学生で良かったと強く思っています。(参考:メルボルン大学と交換留学制度を導入しているのは、当時、京都大学、一橋大学、上智大学、慶應義塾大学の4大学のみでした)

実際に経験して、もがき苦しんだからこそ
得られた格別の経験

留学先ではどんなことを学びましたか?

IH EKIDEN完走後の集合写真

単なる憧れで「社会人になったら海外MBA」と思っており、交換留学はその前哨戦とも捉えていました。その経緯もあり、法学部政治学科の学生であるのにも関わらず、現地では商学部を選択しました。学びたい授業の中でも、午前中にMBAのクラス、午後に学部生を受け持っている先生を中心に授業を選択しました。

また、留学前に達成したいことを10個設定していました。例えば、インターン参加、レポートでAをとる、自ら周りを巻き込むイベントを主催するなど。ほとんどが達成できましたが、最も思い出深いのはイベントの主催です。

イベントとは留学中に滞在していた学生寮“International House(IH)”で駅伝、通称“IH EKIDEN”を開催しました。寮に存在するオーストラリア人とアジア人の間の見えない壁を打ち破る!それを、日本の要素が含まれたスポーツで、という観点です。

寮にいた他の日本人留学生と共に準備したのですが、中には否定的な雰囲気もありました。レポートの提出時期と重複しており勉学への支障を配慮する意見、負傷者の発生を心配する意見、寮には恒例行事が存在し新たに大きな行事を企画する必要性を問う意見。そんな中、寮でアジア人のみならずオーストラリア人の賛同者、計40~50人を巻き込んで多少強引であったかもしれませんが、非公式のイベントとして決行しました。

IH EKIDENのアンカーだった僕が寮に到着すると参加者全員が集合し、みんなで円陣を組むことになりました。そこに、たまたま寮長が通りかかりました。本イベントに対して否定的な意見をお持ちだったのは察知していましたが、思い切って円陣に加わって頂けないかお誘いしました。寮長がとても嬉しそうに円陣に加わって下さったのを見て、やはり企画を実行して良かったと感じることができました。 後日談ですが、当時のほとんどのメンバーは1年で寮を去ったものの、寮に残った友人に、翌年2004年以降も数回IH EKIDENは開催されたと報告を受けました。なお、翌年以降は寮からも補助金が出る公式行事に格上げされたそうです。

英語の点数をあげて交換留学の切符を手に入れた時、IH EKIDENの開催も同様ですが困難なことを乗り越えた先にはやはり大きな達成感が待っています。留学を目指す人、これから行こうとする人、是非、高い目標を掲げてほしい。そして、思ったようにはなかなか進まない道を走り続け、大きな達成感を味わって欲しいなと思います。

留学は人生への「投資」

振り返ってみて留学の良さとは何でしょうか

僕の場合、海外で何かする時、日本の時より数倍大変だなと思いながらいつもやっています。ただ、その裏返しに達成感や喜びも、比例して数倍になって戻ってきます。

中には留学費用を懸念して留学を選択肢から外す人がいると聞きました。ご家庭の事情で留学にいけない方もいらっしゃると思いますが、単に「費用」だけを懸念するのはもったいないと思います。留学への「費用」を「投資」と考えれば数年で回収できるケースがほとんどではないでしょうか。僕の場合は、留学に要した費用は親に立て替えてもらって、社会人1年目に残額返済しました。今でも海外でビジネスをする時、留学時代の経験は大いに役に立っています。僕は頭の回転が物凄く速いわけでもなく、交換留学を経験していなかったら、今の会社からも内定をもらえていなかったとも思っています。

大学に4年ではなく、2年長い6年間在籍することに対する否定的な意見も時々聞きます。正直、不思議というか理解できません。むしろなぜ4年で卒業しないといけないのでしょうか。納得できる理由を、これまで一度も聞いた記憶がありません。

前向きな時間の過ごし方であれば、長い人生で絶対にプラスだと思います。卒業時期を心配して留学しないのは、非常にもったいない判断だと僕は強く思います。今の勤務先から内定をもらって卒業までの間、中国周遊の旅1か月、チュニジア政府奨学金を受領してチュニジアに1か月アラビア語語学留学、東南アジア縦断旅行1か月等。社会人になってからはなかなか出来ないことも思う存分経験しました。一生忘れることのない思い出であり、自分の財産です。

留学を志す塾生へのメッセージ

留学を迷っている人:是非、困難な道を選んで下さい。後悔しない人生を送って下さい。
英語が得意な人:英語圏へ留学、第二外国語の国へ留学を検討してはいかがですか?
英語が苦手な人:気持ちわかります。でも是非、思い切って留学を目指して下さい。

【参考:プレゼンス】
最近は語学のコーチングスクールが増えていますが、当方が通ったのはプレゼンスという表参道にある学校です。
英語&中国語コーチングスクール プレゼンス